出典:©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
いつも一緒に行動する杉元とアシリパさん、脱獄王・白石の中で辺見和雄の正体を知っているのは同じ牢獄に入っていた白石だけ。
白石が「うしろのそいつが辺見だ!」と叫んだ時には既に辺見は刀を杉元の頭上に振りかぶっていました。残酷な運命に身を委ねる辺見の最期の刻が今おとずれる!!
煌(きらめ)く
前回の放送で捕鯨漁船から落下し、杉元に命かながら救われた連続殺人鬼辺見和雄は、薪の火にあたる時も刺青人皮を隠しながらやり過ごします。辺見は二人をニシン番屋に連れて行き、当時のまたぎの間では高級品とされてきた白米と身欠きニシンの豪華な食事を振る舞います。そこに第7師団が現れたことで杉元たちをニシン漁御殿に匿(かくま)います。しかし、そこで鶴見中尉と鉢合わせした杉元は、小樽の港で停泊していたアイヌの船に乗り込みます。
そこに鯨漁から帰還した白石が現れ杉元に連続殺人鬼辺見の正体を暴きます。逆襲にでる杉元の刀が辺見の身体に少しづつ入り込んでいく、その時シャチが辺見の体を持ち去ります。連続殺人鬼→辺見和雄→刺青人皮。「まずい、シャチに刺青盗まれる」と杉元は裸で海に飛び込みます。
同じ頃アイヌのカムイコタンで療養していた谷垣の元に第7師団から離脱した緒方と二階堂が現れます。鶴見中尉に対して造反した二人は帰る場所もなく同胞狩りへと軌道修正していました。谷垣の運命やいかに!!
アイヌの神
相変わらず刺青人皮へのこだわりがすごい杉元だなという印象です。鯱(シャチ)相手に辺見の遺体を取り返して船の上で既に皮だけ剥いで遺体は恐らく海に捨てたと思われます。
アシリパさんはのっぺらぼうと呼ばれる(囚人のまとめ役の)男が父親を殺した事実を探りたいだけなのだとされています。少なくとも現段階では‥。そして、アイヌの神は金塊にも宿っているのか、『ゴールデンカムイ』の題名が示す真実とはこの後どう表現されていくのでしょうか。
土方再び
土方歳三とアイヌの少女アシリパさんの初対面が実現します。脱獄王白石にはその正体がバレていますが、土方は白石を予(あらかじ)め脅迫しているので杉元とアシリパさんはただのお爺ちゃんとして接しています。というかアシリパさんは寝ています。しかしこの後のストーリーにこのアシリパさんと土方の関係が運命づけられます。
この頃から『キングダム』にも負けない運命の尊さが描かれ始めて、壮絶なストーリーが動き始めます。個人的には杉元・アシリパさん・白石の3人は誰が欠けてもマイナス要素だと思っています。そんな視聴者の期待を背負うようにプラスイオン的な要素の積み上げが物語を彩り始めます。第一期も残すところ後3話。最後まで楽しみましょう。
文章:S.Shinichiro