この作品のビジュアルイメージは18世紀フランスのバロックに続く芸術の流行『ロココ』を参考にしています。主にルイ15世の時代の宮廷で栄えた文化なので『ロココ』が『塔の上のラプンツェル』によりオマージュされていることを知っておくと成長しても楽しめる作品になるでしょう。
『塔の上のラプンツェル』あらすじ
舞台はとある王国の森の奥、高い塔が建って居ました。「王女ラプンツェル」は18年間、育ての親であるマザー・ゴーテルから、塔の外に出ることを禁じられていました。不思議なことにラプンツェルの誕生日の日に限って、遠くの空に無数の灯がともされるのです。いよいよ18歳の誕生日の時に、ラプンツェルの塔には「フリン・ライダー」という大泥棒が侵入します。ラプンツェルは交渉します。
あの灯のところまで自分を連れて行って欲しいと。そしてその目的が達成すれば城にあったティアラを渡すと。
『紳士的にリードしてくれるフリン・ライダーに胸キュン』
『塔の上のラプンツェル』は『アナと雪の女王』のようなミュージカル作品になっています。如何にもディズニーらしいミュージックとコマドリアニメの融合の歴史を引き継いだCG(コンピューターグラフィックス)作品です。
劇中、特に素晴らしかったのは「私の人生はいつ始まるんだろう」と呟くラプンツェルの姿です。決して絶望はせずに未来に希望の光を見ているにも関わらず、感傷的に描かれています。
ラプンツェルが外の世界に出た時にフリン・ライダーに「夢が叶ってしまった、次は何をすればいい?」と問いかけるとフリン・ライダーはすかさず「まだ見ぬ次の夢をさがせばいいのさ」とラプンツェルを紳士的にリードしてくれます。また一つ新しい魔女の姿を発見したように思います。
文章:Shinichiro.S