出典:©春原ロビンソン・ひらけい/集英社・国王軍第三騎士団
ラーメンは夜中に!マシュマロは火で炙れ!牛丼は途中で味を変えるべし!・・・などなど、美味しい食べ方をご提案。または、猫や犬との接し方や肉球の感触のすばらしさを伝える。
そうやって、人を笑顔にしたり、楽しませたりする、誰もが憧れる職業・・・それが拷問官!
ようやく捕縛した、王女にして王国軍第3騎士団長に至福をちらつかせ、秘密を聞き出し、頑強な王国軍を倒す!?
魔王は王国を攻めたくない?
城の地下には隠し通路がある→暗い道は怖い。
城の東の部屋に国宝を保管している隠し部屋がある→国宝を奪ったら可哀想だろ。
王族の墓にはお宝が眠っている→墓を暴くとか、やっちゃイカンだろう。
城のセキュリティコードの暗証番号を聞き出した→暗証番号を書いたメモを失くした。
王国を攻めるなら夜→夜は家族と過ごす大事な時間だ。
王国が最も警備が手薄になるのは水曜日→水曜日は塾がある。
国王はブリーフ派だ→それがどうした?
せっかく拷問官が姫様から聞き出した秘密を、魔王は難癖つけては、ことごとく握り潰してしまう。
姫様は王国に帰りたくない?
携帯を持たされているが、王国軍と連絡はとらない。絶対に。
お城に戻ると待っているのは・・・
街に出ることも許されず、剣術の鍛錬に明け暮れ、時が来れば軍を率いて戦場へ赴く。
それに対し、拷問で秘密を聞き出し、用済みとなったあとは、ショッピング、川遊びなど、拷問官や魔族の子供たちと遊戯をして過ごす。
魔王軍研究所がやらかしたバイオハザードで、全員が幼児化する楽しい突発イベントもある。
それらとの決別を惜しむ姫様は、救出に来た第1騎士団長を斬り捨てる!
姫様の担当から外されたくない?
条件反射のごとく、すぐ口を割るようになった姫様。こんな楽な仕事はない。
もし、姫様がいなくなると、拷問と称した美味しい食事にありつけなくなるばかりか、トランプの一人七並べや神経衰弱して過ごす、退屈な日々に逆戻り。
彼女を人質に取ってから、世界は平和な日々がつづいている現実に加え、平和主義者だらけの様子を見ると、戦争の原因とは何だったのか?という疑問に突き当たる。
それは、戦闘狂に育てられた姫様自身にあったと、言わざるを得ない。
姫様を王国へ戻すと、たちまち本分を取り戻し、世界は再び戦火に見舞われるだろう。
なので、これでいいのだ。
目指すべきは、現状維持!
文章:ヒトツメロバ