出典:© 平野耕太・少年画報社/DRIFTERS製作委員会
1600年、関ヶ原の戦い。
雨の中、追っ手を逃れる島津豊久の眼前に突然、白い部屋が開けた。そこにいた男によって、豊久は否応なしに異世界へ送られる。
同じく先に送りこまれていた織田信長と那須与一と組み、エルフ族やドワーフ族を束ねて、国盗りを目指す。
だが、国盗りどころか、この異世界の人類を滅ぼそうとする者たちがいた。ジャンヌ・ダルク、ジルドレ、土方歳三、アナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノヴァ、ラスプーチン・・・
廃棄物と呼ばれるその者たちを、黒王という男が率いる。
異世界の「漂流者」であるうちは、まだ人である。「廃棄物」と呼ばれる者たちは、どの変が人外なのか?
ジャンヌ・ダルク
火炎を操って攻撃するため、井戸の中に追い詰められる。
豊久がトドメを刺そうとしたが、「女の首をとっても手柄にならん」と、逃がされる。
火炎を操る以上に、那須与一やワイルドバンチ強盗団を相手に苦戦する前世からの仲間・ジルドレを見捨てて逃亡を謀る薄情さは、まさに人外である。
ジルドレ
鎖を操り、城壁もこともなげに破壊する圧倒的なパワーはさることながら、驚嘆すべきはその生命力。
ワイルドバンチ強盗団のガトリング攻撃を受けて、体が引き裂かれてもなお、戦おうとする。
体が破壊されるスピードに、再生能力が追いつかず、絶命した。
土方歳三
前世での薩摩藩島津家とのいきさつから、豊久を目の敵にしている。
街中に火を放ち、敵軍を攪乱するなど、策略に長けている。
新撰組隊士の幻影を生み出して攻撃する。
要するにオバケの親玉である。
黒王
「人類は救済を拒んだので、人外を救済する」と魔族に加担し、人類滅亡を目指す。
おそらくはイエス・キリスト?
魔族たちに開墾させた土地に、たちまち作物を実らせる。瀕死の状態で生還してきたジャンヌ・ダルクもたちまち治癒するなどの奇跡を起こす。
彼ら黒王軍に対して、豊久軍はどうでしょう?
織田信長は前世からの火薬知識や計略を、那須与一は弓矢の腕前で、豊久は精神力で戦っています。
それに比べると、黒王軍はどう見ても戦法以外に「魔法」を使っているのです。
このことから異世界に行くなら当然、黒王軍ですよね?
国盗りとか人類滅亡とか、どうでもいい。現世にはない魔法を、一度は使ってみたい。
文章:ヒトツメロバ