出典:©殆ど死んでいる・KADOKAWA刊/異世界おじさん製作委員会
あらすじ
異世界に転生したばかりの頃の記憶を辿るおじさん。
冒険者に襲われ、瀕死のオークとしてタワシよりも安い値段で見世物小屋に売られていた。
地下牢に閉じ込められたおじさんは正気を保つために精霊と対話をするうちに、初めて魔法の力が覚醒。
何とか牢からの脱出に成功するのであった。たかふみと藤宮はその記憶を通して、おじさんがなぜ突出した魔法の強さを持っていたのか、その理由を探る…。
タワシ以下
生きたオークとして冒険者によって見世物小屋に売られたおじさんだったが、その価値は銅貨3枚だった。
冒険者たちが道中で拾ったタワシには銅貨120枚の価値が付いた。
タワシの価値は、実におじさんの40倍。
この映像を見たおじさんとたかふみは、忘却魔法で忘れていたのを思い出してしまう。
おじさんとたかふみは鼻血を垂らし、涙も溢れだしてしまう。
「藤宮さん。この手帳の一番最初を読んでみてくれ」
手帳を開いた藤宮の眼前には「タワシより安い値段で売られる」という文字が書かれていたのだった…。
好調なスタート…?
牢に囚われていたおじさんだが、光の精霊と対話して光の剣を手に出来た事により脱出。
捕らわれていた魔物たちも解放して、良い事をしたと思っていた。
しかし、魔物たちは害獣であり人々を襲い始めた。
おじさんは魔物を解放した側だったが、一転して全ての魔物を一晩かけて討伐。
血肉になってくれた魔物たちに感謝するのだった。
その映像を見たおじさんは、たかふみと藤宮にこう口にする。
「最初はかなり良いスタートを切れたんだ」
「えっ!?上手く行った部類だったのかこれ!?」
おじさんの言葉に、ただただ驚愕するたかふみと藤宮なのだった…。
全体的な感想
タワシの値段の高さと、おじさんの価値の無さに泣きそうになりました。
あまりにも差が酷すぎる…。汚れたタワシの値段高すぎるでしょう!?
一番最初に忘却魔法で忘れた内容はこの事だったのですね…。そりゃ忘れたくもなりますね…。
そして、牢に囚われたおじさんの生活もまた酷かった…1週間忘れられるって。
もう本当、生きているのが奇跡ですね…。
偶然にも精霊と出会えて対話出来て力を授かれたのも奇跡的。
人生ってどこでどうなるか本当に分からないですね!!
文章:クラッシャー佐藤