出典:© 牧野圭祐・小学館/「月とライカと吸血姫」製作委員会
宇宙開発競争を繰り広げる共和国と連合王国。
共和国には一般社会から隔絶された場所に、宇宙開発都市ライカ44がある。
そこでは人類初の宇宙飛行士となるべく訓練を受ける、若き候補生たちがいた。
優秀な候補生だったレフ・レプスは、理不尽上官を突き飛ばしたことから候補生を外され、別の任務を与えられる。
それは、コードネーム「N44」こと吸血種族の少女イリナ・ルミネクスに訓練を施すというもので・・・。
要するに、いきなり人間飛ばしたら危ないから、先行実験として極秘で吸血鬼を宇宙に飛ばしちゃえというのだが・・・。
訓練を施すうちにイリナのとんでもない本性がわかってきたのだ。
グランド12周
勢いよくスタートダッシュするイリナ。
身体能力が高いと聞いていたのに、後から追いかけたら、いつの間にか追い越し先にゴールしていたんだ。
まあ、運動不足だったのだろう。
パラーシュート訓練に備えて高所からの落下訓練
階段を上り高架台の上に立つと、足元も声も震わせるイリナ。
その様子から、もしかして高所恐怖症?
軍機でイリナを空へ連れ出し、慣れさせることでどうにか克服させた。
まあ、一方的に拉致られてここに連れられて来られたのだろうし、こんなこともあるか・・・。
と、思ったら「自分から志願してきた」と言うではないか!
そんなんで何で来た?宇宙飛行士が何かわかっているのか?
打ち上げ成功
敵対国に今回のミッションを傍受によって知られてはならない。
宇宙からの通信実験を、料理番組「リコリスの料理ショー」にカムフラージュして行う。
予定のボルシチレシピを無事読み上げてホッとしたところに。
予定にないことをすると、敵国の工作員とみなして機体を爆破させると警告したのに・・・。
思い付きで大好きなグミ酒と炭酸レモン水を「おすすめの飲み物」と付け加える。
危うく担当者が自爆スイッチ押すとこだったぜ。
第一書記官の「グミ酒もわが祖国の飲み物だから問題ないだろう」と笑い飛ばしたことで、事なきを得たが、ほんとハラハラさせやがる。
国家にポンコツだとバレたら不適当として処分、実験成功しても国家の機密を守るために処分・・・そんな危険なミッションに、自ら望んで参加。
走ってダメ、高温ダメ、高いとこダメ。
それでも「大っ嫌いな人間より先に宇宙に行ってやる!」と、イリナは吸血種族としての気位ばかりが高いだけの、普通の少女・・・いや、とんでもないポンコツだったのだ。
「イリナが切り拓いた宇宙への道を、誰にもとられたくない」
イリナを育成した功績を評価され、宇宙飛行士候補生に復帰したレフの逆襲を見てくれ!
文章:ヒトツメロバ