出典:©冬目景/集英社・イエスタデイをうたって製作委員会
1998年に初の出版を迎えたこの作品は2015年に完結したにもかかわらずその巻数は僅か全11巻という非常に繊細で緻密に作られた作品です。そして、2020年の4月から6月までの期間テレビ朝日系列でアニメとして放送されたのも記憶に新しいところです。
出逢い
大学卒業しても決まった職につかずコンビニでバイト生活している主人公の魚住 陸生(うおずみ りくお)=リクオの物語です。
リクオはある日黒尽くめの服にカラスを抱いた姿の晴=ハルと出逢います。リクオに対してハルは片想いしています。ハルは祖父の住んでいた屋敷で一人暮らしをしています。
一方のリクオは大学の同級生である森ノ目 榀子(もりのめ しなこ)に恋心を抱いており、三角関係は4人目の登場者早川 湧(はやかわ ゆう)をも巻き込んで混沌の渦へと巻き込まれていきます。
R Cサクセションの思い出
第11話12話のエンディングテーマはRCサクセションのカバー『イエスタデイをうたって』が採用されています。
原作漫画が描かれた当初からこの曲に受けた影響は多大なものだったらしくアニメのタイトルになるくらいですから忌野清志郎さんの影響力がとてつもなかったことがよくわかります。
まとめ
ハルの心は前向きだけど恋愛模様は後ろ向き、という不器用さがキャラクターはもちろん作品全体を美しく映えさせているんだなぁという感想です。「そばに居てもいいなんてさ、、それだけですごいコトなんだよ」というハルのセリフが胸に響きます。
人はなぜ選ばなければならないのでしょう。これは動物にも言えることかもしれませんが、神様の巧妙なトリックだと思います。定番恋愛ドラマが好きな方には一度は見ていただきたい良作です。
文章:S.Shinichiro