出典:©つきや・マイクロマガジン社/組長娘と世話係製作委員会
「桜樹組の悪魔」「ヤクザ潰し」の異名をとる霧島 透(きりしま とおる)はある日、組長桜樹 一彦(さくらぎ かずひこ)から、「お嬢」こと一人娘の八重花(やえか)の世話係を命じられる。
些細なことでも何かあれば、コロスコロスとのたまう組長もお嬢の前ではいいお父さん。
そんな絶対女神なお嬢に、みんなが配慮しすぎている?
お嬢と霧島のお出かけ先で
背後に悪意ある者の存在に気付いた霧島はとっさに「お嬢、『だるまさんがころんだ』をしましょう」と持ちかける。
お嬢が後ろを向いている隙に、付けてきた男たちを片付けてしまいます。
この時、お嬢は気づいていたはずです。
背中を向けていても物音や気配でわかります。
そしてこうも思ったことでしょう。
「これが本当の『だるまさんがころんだ』なのか」と。
そしてこのことが後々、大変な事件につながるのです。
お嬢と霧島のお出かけ再び
今度もまた敵対勢力に絡まれます。
辰本(しんもと)たちに取り囲まれ、お嬢が捕らえられたのです。
そして、霧島が背を向けている間に・・・
振り返るとそこには、辰本の足元に横たわるお嬢。
これはいつぞやの「だるまさんがころんだ」の続きではないでしょうか?
霧島は辰本が何かしたところを見たわけではありません。
振り向けばお嬢が倒れていたのです。
辰本にとっては「え、何で?!何やってんの?」という思いだったのかもしれません。
さらに「お嬢に恥をかかせてはいけない、お嬢のボケに乗らなければ・・・」とも思ってしまったのかも。
辰本の心中は、辰本にしかわかりません。
結果、辰本は逆上した霧島に問答無用でボコられてしまいます。
さらにこれがお嬢にも気を遣わせてしまいます。
お嬢のサル芝居
霧島による凄惨な報復が行われた直後です。
「嘘だっぴょ~~~ん」と立ち上がって、陽気に振る舞えるわけありません、状況的に。
さらに辰本のほうが病院に行くべきこの場面で、自分が病院に運ばれてしまうのです。
お嬢にとっては長い一日だったことでしょう。
ずっと気絶した振りをしていたわけですから。
頃合いを見て目を覚ました後も、サル芝居を続行するお嬢。
途中で、あれ?何かおかしいぞ?お嬢どこもケガしてないじゃん?と気づいた人もいたかと思います。
互いに空気を読んで、牽制しあっていたのかもしれません。
そういうとこに、お嬢を中心とした愛を感じ取ることができますね。
文章:ヒトツメロバ