出典:(C)新川直司・講談社/「四月は君の嘘」製作委員会
通称『きみうそ』で知られるこの作品のルーツは、講談社漫画賞・少年部門受賞の漫画作品にあります。連載が始まったのが2011年の5月。発行部数は500万部を突破しました。
フジテレビ系列でテレビアニメとして放送されたのが2014年のことです。
『生きろ!!』
高校生の眼鏡少年・有馬公生(ありまこうせい)は幼い頃からピアニストとして母に鍛えられてきた音楽エリートです。そんな彼と知り合った宮園 かをり(みやぞの かをり)はヴァイオリニストです。彼女は中学生の頃から入退院を繰り返しており、自分の命がこの先あまり長くないことを悟っているのでした。
そんなかをりとこうせいを繋いでくれたのが二人の親友・澤部椿(さわべ つばき)です。ヴァイオリンのこと、ピアノのこと、恋愛のこと、3つの青春は『人の生と死』にまで及ぶ深淵な心によって視聴者の『生きる』意識に訴えかけます。
心の闇
まずこの作品は、ヒロインのヒロインたる要素があまりにも鮮やかです。実写版では広瀬すずさんが演じた、かをりの溢れるような愛情は、彼女自身が不器用で愛情表現がどんどん難しくなっていくことを踏まえても魅力的です。
主人公のこうせいも心が病んでいて、ヒーローもヒロインも何かしらの問題と直面しているところが今作の特徴でしょう。二人とも絶対に消えない傷を負っているのです。
まとめ
癒えない傷には心の薬を、、、。本能的に支え合っている関係が目頭を熱くさせてくれるのです。こうせいのピアノは美しいです。『きらきら星』ひとつとっても天才の片鱗を見せてくれるのです。また、二人の出逢った場所、桜の木の下に映るかをりの姿もすごく綺麗です。
アニメーションを制作したA-1 pictures の才能が、視聴者に「生きると意識することの大切さ」や「人の強さ」を問い続けているような、ただものではない青春アニメになっています。2020年7月5日~26日にはミュージカルにもなるようなので気になる方は是非チェックしてみてください。
文章:Shinichiro.S