出典:©小林湖底・SBクリエイティブ/ひきこまり製作委員会
ムルナイト帝国貴族で、引きこもり生活に浸っていたテラコマリ・ガンデスブラッド(通称コマリ)はある時・・・
「どうすれば働く気になれる?」という父の問いに「七紅天(しちぐてん)にでもしやがれ!」と答えた結果、コネで、帝国の将軍・七紅天の一人としてねじ込まれ、ベッド上から、いきなり戦場が居場所になった。
ここは戦死しても、すぐ甦る吸血鬼の世界。
それでも「死にたくない!」というコマリだが・・・
実は、血を口にした途端、意識が飛んだ上に発動する特殊能力・烈核解放「孤紅の恤(ここうのとむらい)」により、爆死してるんです?
最初の死
幼少の頃に、食事の際に初めて血を口にしたら、そこから記憶がないという。
この時に、特殊能力に気付いた父により、催眠誘導で血が苦手にされた。
食事中に爆発したのは明白である。
学院時代の死
コマリがイジメの標的になり、暴行を受けているうちに血が口の中に飛び込んで・・・気付けばベッドで寝ていた。
その直後、イジメっ子のミリセントは「国家反逆罪」で国外追放となる。
テロとみなされるような出来事があったことは明白で、引きこもる切っ掛けとなる。
同志討ちの死
コマリが不正で将軍になったことがバレて開かれた、弾劾会議中に七紅天のデルピュネーが毒殺された。
これにより多数決という平和的解決が望めなくなり、「七紅天闘争」と銘打った武力衝突へと発展する。
毒殺犯がコマリのお抱えメイドのヴィルだと知ったデルピュネーが、コマリを執拗に狙ってくる。血しぶきがコマリの口の中へ。
気付けばコマリはベッドの上で、戦場には巨大なクレーターができていた。
「またやってクレーター」ってところか。
明日のために死すべし
「七紅天闘争」での大爆発が、隣国ゲラ=アルカ共和国まで及んでいたことから戦争になったが、反乱分子の協力もあり、滅亡させた。
味方だった反乱分子のネリアは、アルカ共和国として再建を目指すため、大統領選挙に打って出ることに。それには実績・名声を上げなければ!
「昨日の友は、今日の敵!」連戦連勝で七紅天最強の呼び声高いコマリに襲い掛かる。
これまでの経緯から、この後の展開を推察するのは容易なこと。
回を重ねるごとに威力が大きくなる爆発により、戦争に勝っても死んでいる。
ベッドから起き上がり「よかった、生きてる!」といった調子で、本人に死んだ自覚がない。
嫌な思い出は戦場に捨てて、トラウマを残さないのが、一番の幸せなのかもしれない。
文章:ヒトツメロバ