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村上春樹から乙一まで幅広く選出『アニメ映画にしてほしい小説5選』アニメのチカラ

筆者は小説が好きです。そして、アニメでも、実写でも、小説から派生した作品は出来る限りチェックします。このサイトはアニメについてのサイトですが、「とある視点」として、アニメ化されれば面白いだろうにな、と思う小説を幾つか紹介してみたいと思います。

筆者の感覚としては、(小説をルーツにした作品で)アニメ化されたものの7、8割は、駄作では無いだろうかと思ったりもします。小説の表現は繊細です。その辺もこの場で、考えてみようと思います。

アニメ映画にしてほしい小説5選

1 Q84(村上春樹)

ベルカ、吠えないのか?(古川日出男)

銃とチョコレート(乙一)

柳生十兵衛死す(山田風太郎)

そして二人だけになった(森博嗣)

幻想的な世界観はアニメーションで必ず映える

最も興味があるのは『柳生十兵衛死す』です。柳生十兵衛と観阿弥、世阿弥の時空を超えた侍ファンタジーです。それに似たような異世界に転生する作品として、『I Q 84』があります。こちらは、恋愛要素そのものに時空の変化が関係してきます。

そして、ここからはティム・バートン枠です。『ベルカ、吠えないのか?』に関しては、小説版では露骨な描写が多いのですが上手く脚本をまとめれば、少し大人な一大スペクタクルになるでしょう。ヤクザの娘さんが、この作品のキーマンです。

乙一さんの『銃とチョコレート』は逆に子供向けの作品としてアニメ化されたものが観てみたいと思った一冊です。父の形見の聖書がキーポイントになります。

森博嗣氏の魅力

森博嗣氏の作品では『スカイクロラ』がアニメ化されています。非常に豊かな社会性が特徴で、世界観が凝縮された作品を書く小説家さんです。個人的には同氏の『そして二人だけになった』を注目しています。主人公が天才的な設計士で、大橋を作るのですが、そこに国家機密とされるシェルターがあり、その中で連続殺人事件が起こるというものです。

小説自体が何かの台本のようにすらすらと書かれており、1日で読み切ってしまうようなライトな印象の小説です。ただのミステリーではなく、純文学的な文章の構成が好きです。

小説のアニメ化は難しい!?

小説の持つ繊細さにはゆるぎのない価値観があると思います。ですが、例えば『宇宙皇子』や『クリスマスカロル』『時をかける少女』や『ハウルの動く城』は成功例といえるでしょう。世界観を綿密に表現する制作力があれば、「アニメの方が分かりやすいし、味がある!!」となります。音楽によるバックアップも良作と呼ばれる条件になってくるでしょう。

今回紹介した小説たちは、リアリズムに長けていながら、異世界的な作品に絞っています。一つの作品として新境地を表現できる可能性を秘めたものを選んだつもりです。このテーマでは個人個人で選ぶ作品も大きく変わってくると思います。生活に余裕があれば自分なりのメディアミックス候補作を考えるなどしてみても面白いのではないでしょうか。

 

文章:Shinichiro.S

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