出典:©香月美夜・TOブックス/本好きの下剋上製作委員会
本が好きで本に囲まれて過ごしていた本須麗乃(もとすうらの)は、崩れてきた本の下敷きになって死んだ。
転生先の異世界では、貧しい門兵の娘マインとして生まれ変わった。
生まれながらにして「身食い」と呼ばれる熱病を発症しやすいマインは、余命幾ばくも無いと言われる中、本から得た豊富な知識を駆使して、本のある生活を目指す。
しかし、ここは世紀末・・・ではなく異世界。
何が起きるのか、わからないのです。
本が無ければ作ればいいじゃない
異世界において本は、貴族しか持てない貴重なもの。
本を自作する。
パピルスもどきは繊維を編むのに時間がかかりすぎて、お前はすでに死んでいる。
粘土板はかまどで焼いたら「ボン!」だ。
木簡は目を離した隙に、母にかまどで焼かれた。
この時「お前の血は何色だー!」とまではならなかったものの、怒りの炎を燃え上がらせたマインは気絶。
道具が無ければ持っている人を頼ればいいじゃない
商人を取り込む。
「グヘヘヘ、リンスの作り方、髪飾りの作り方やその販売の権利を置いていけー」とはならず、まともな商人のベンノさんから、譲渡する代償として、紙を作る道具や材料、工房を提供してもらう。
本があるとこに行けばいいじゃない
図書室のある場所を発見!
そこは神殿。
さっそく、神殿に取り入ろうとするが熱病で倒れ・・・。
いつもマインを襲うこの熱病の「身食い」は実は、高い魔力によるもの。
この魔力に目を付けた神殿側はマインに巫女見習いとして務めることを勧め、その魔力エネルギーを神殿に提供せよという。
延命の望みが出てきた上に、本が読めると考えたマインは、保護者である両親を神殿に連れてくるが、身分の低い兵士の家族とわかるとベーゼヴァンス神殿長は態度を豹変。
「マインを差し出せ、汚物は消毒だー」とばかりに襲い掛かる。
この神殿長の行動に対してフェルディナンド神官長はノーリアクション。
神殿長の横暴に「キレろ、キレろ、キレろ!」と神官長に言いたかったのは、わたしだけではないはず。
余命1年と宣告されたマインはその手に本を掴むのが先か?その頭上に死兆星が落ちるのが先か?
目が離せませんなぁ。
文章:ヒトツメロバ